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美祢地区からは、RDFは宇部興産のセメント工場で全量処分してもらっているので、問題はないが、部品代に始まる維持・管理費は大幅に増えているといった悩みが提示された。
RDF処分も、それぞれだった。 御殿場・小山のように全量、組合責任というケースは稀で、いずれも契約に基づき企業体が請け負っていた。
またへ圧縮成形機のダイ・ロールの部品代も同じメーカーであながらも納入単価はバラバラだったこともわかった。 さらに深刻な問題を抱えながらも、御殿場・小山のように企業体と交渉を継続的に実施しているケースは少なかった。

こうした課題に関して、これまで1度もメーカーと協議したことがなかったところもあり、今後の対応を含めへ大いに参考になったと感謝された。 意見交換を通しては、処理工程上での発火、発煙現象へ重故障などの共通の悩みがあることも、温度差はあるもののはっきりして、企業体に澱庇(欠陥)責任を求める根拠になったO訓保守・点検費もそれぞれ高額となり、財政負担に苦慮していた。
結局、初回の連絡会では、まとめとして首長による合同会議の開催が提案され、またへ継続的に情報交換を行ない、それぞれの課題解決を図る案が採択された。 この自治体連絡会は、組合、とわけ組合管理者の御殿場市長と副管理者の小山町長の課題解決への決断に、大きな影響力を与えた。
両者とも、企業体との交渉が遅々として進展しない状況に強い苛立ちを感じていた。 ただ、訴訟といった強行手段にでた場合、企業体側から、センターでの保守・点検作業の撤退、交換部品の支給停止、あるいはトトラブル発生時の対応拒否といった最悪の事態が通告される点を懸念していた。
しかし、一方で両者は、カレル方式を選択するにあたって、企業体が、維持・管理費が安い、技術は完成している、ごみのリサイクル効果が高いと太鼓判を捺していながら、現実は余にひどいと腹立たしい思いでいた。 そのうえ企業体は契約条項を根拠に、あらゆる面で負担を拒否している。
二人にしてみればへこの基本的な確約があったればこそ、両市町は契約締結に踏み切ったというのが本音だった。 RDFセンターは稼働を見込んだ一九九九年度(平成十年度)の当初予算は約六億六〇〇〇万円だった。

それが、当初予算にとどまらず、補正予算まで動員して、増額につぐ増額であった。 それも、億単位となりへ二〇〇二年度当初予算では約一六億二〇〇〇万円。
導入後四年で、約二・五倍の予算計上は行政側にとって、異常事態宣言であった。 それでも、共同企業体との全面戦争に、O市長は依然ためらいがあったがへこの現実がついに法的決着への道を開いた。
〔RDFの疑念を巧みにかわす〕御殿場市長と小山町長は組合と組合議会が企業体との交渉を続ける一方で、水面下では過去の調査資料、企業体との交渉時の議事録などを再度洗い出していた。 この中で、工事請負契約を締結する直前へ議員が企業体に対して幾つかの質問事項を提示して回答を求めたものがあった。
それまでの企業体のバラ色のプレゼンテーションに疑問を持ち、燃焼式との建設費の比較、維持・管理費の推移などについて質問したものだ。 企業体の回答は、実に巧みで、肝心な点は、数値を暖味にしていた。
RDFは焼却に比べて、建設費総額では安なると了解しているといった、第三者の見解を引用した一、運転経費についても、安提示した金額そのものに対して、予想額は推定値であって「保証するという性格のものではない」といった逃げを用意した。 補修費に関しても同様で、金額を保証する性格ではないと回答した。
このように、企業体はこの議員がいちばん肝心とする問題へ核心部分での見解を求めると暖味な態度をとり、明言を避けた。 こうした一連の機種検討段階での駆け引きが次第に明らかになるにつれ、市長、町長も、住民に対するきちんとした説明責任を痛感するようになった。
達巡した挙げ句、訴訟を前提とした決断も念頭に置ようになった。 特に副管理者は二〇〇三年(平成十五年)四月の統一地方選で三選出馬に意欲を見せているだけに、苦境そのもののRDF問題の解決は、選挙戦での最重要施策として浮上することが予想され、先手を打つ必要もあった。
〔問題の決着を弁護士に委託〕RDF問題で企業体との交渉が、行き詰まをみせるにつれ、政治家の立場にある御殿場市長と小山町長の苛立ちは、増していった。 相変わらずへ企業体は工事請負契約書へ発注仕様書に基づき施設は完成している、契約時の保証事項にない組合の要求には一切応じられない、の二点を基本的な根拠として、一歩も譲歩してこなかった。
組合もRDFセンターの運転実態や、RDF採用の検討過程で企業体から説明された、技術は完成されたものであり、燃焼式と比較して維持・管理費が安い、ごみのリサイクル効果が高一、公害対策も優れているといった点に言及一企業倫理を含めた説明責任を指摘も企業体に応分の金銭的負担を求めていた。 だが、交渉は常に平行線をたど一、いたずらに時間と労力を費やすだけに終わっていた。
二人の首長の苛立ちが増す中へ二〇〇二年の夏へ組合・組合議会の公務視察があった。 場所は自治体連絡会に参加した美祢市のRDFセンターだった。
現地に到着すると、市議会議長が1行を出迎えへ開口一番、「あれは失敗だった。 だまされた」と語気を強めて説明したという。

美祢地区衛生組合のRDFセンターは、九九年(平成十一年)三月に竣工も処理能力は一日七時間稼働で最大二八トン。 施工したのはト重工業とE製作所、宇部興産の共同企業体サだった。
しかし、部品代に始まる維持・管理費の増額に悩まされていた。 こうした過去の負の遺産、現実の諸課題を前にへO市長は政治生命をかける意気込みで最終決断をした。
六月の組合議会定例会に補正予算として、弁護士への調査委託の手付金として、四五〇万円を計上、議員もこの心意気に賛同して可決した。 専任した弁護士は東京都港区の虎の門法律事務所。
元最高裁判事の大野正男弁護士を筆頭に、東京都公害審査会会長を務める簾田富男弁護士など四人。 組合側は委託に際して、過去の経緯を示す企業体との交渉の議事録や発注仕様書、契約書、さらに技術面にポイントを絞ってRDFセンターを検証した評価委員会の報告書など諸々の資料を弁護士事務所に手渡しかつ組合側の要望を伝えて、企業体との法的レベルでの交渉が成立するか、打診した。
その結果、弁護士側から企業体との交渉を引き受ける旨の回答を得た。 これを受けて組合側は正式に交渉の全権を弁護士に委託するためも二〇〇二年(平成十四年)九月十二日付で、申立手数料約一七〇〇万円と訴訟着手金として約二〇〇〇万円を支払う契約を法律事務所と締結した。
同年九月、法律事務所はこれまで組合側から提供された資料をもとに、四項目の課題を企業体に申し入れた。


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